コラム Column

「どこかに行こうかな」・・・前編

久しぶりのメルマガです。9月の繁忙期が終わり、少し落ち着いてきました。「脱マスクの雰囲気」にはなっていませんがコロナも落ち着いてきたと感じております。世の中が落ち着いてきた状況を踏まえて、今日から下記の観光需要喚起策が始まりました。
  • 「全国旅行支援」
    最大補助額は11,000円相当。

私の趣味は旅(特に庭園鑑賞)ですが、コロナ渦になってから、積極的に旅をしていません。自粛も当然にありましたが、今の主な理由は下記です。

  • マスクを着けたくないから。

屋外では、一応マスクは着けなくてもよくなりましたが、屋内では、事実上マスク着用は義務に近い状況です。移動の交通機関の中で、マスクを着けないわけにはいきません。

加えて、私は人の笑顔が好きなのです。旅先の人の笑顔が見たくて。周囲の人の喜ぶ顔が見たくて。旅に出かけているのです。

  • 喜ぶ顔が見たいのは
    誰もが一緒だと思います。

マスクを着けていたら笑顔が見えません。

私は旅が趣味ですが、自分のこれまでの旅について。ゆっくりと振り返っていたこと。実は、余りありません。旅の写真もほとんど見ておりません。

  • 『楽しかった旅の思い出』を踏まえて
    「次に行きたい旅」のことを
    考えているからです。

過去のことを振り返っているのではなく、過去のことを色々と糧と肥しにして、いつも、未来のことを考えているのです。未来のことをあれこれ心配しながらも。ワクワクしているのが楽しいのです。経営者には通じるものがあると思います。

コロナ渦となり、あまり旅はしていません。次に行く旅を考えていないこともあり、珍しく、過去の旅を振り返っています。

過去の旅を振り返る中で、当時は理解できなかったことも、今では理解できることがあります。海外に行けば、日本とは勝手が違うので、カルチャーショックの連続で迷うことばかりです。事実を知るだけで理解までは到達できません。

初めてイタリアに行ったとき。ラテン民族の陽気さにはビックリしましたが、当時、下記の対応は理解が出来ませんでした。

  • 目的地に着く3キロぐらい前で
    日の暮れた時間帯にバスを下ろされたこと

フィレンツエからピサの日帰りツアーに申し込んだのです。色々な手配違いもあり、生憎、私が参加したツアーには日本人はいませんでした。

私は英語が話せませんので細かいことは分かりません。それでも、地図を読み込むことは得意ですので、地図と方位磁石の二つがあれば、海外でも何とかなります。

フィレンツエの街に着く前に途中のドライブインで下ろされてしまったのです。当時は何が起きているのかも分かりませんでした。

当時は、グーグルマップもありません。当時のイタリアはWi-Fi事情も悪いうえ今のような国際携帯もありませんでした。状況について理解は出来ていませんでしたが、下記の単語を叫んでコミュニケーションを取りました。

  • 「フィレンツエ!?」
    「フィレンツエ!?」

歩いている人もいたので一緒について行ったのです。イタリアの人達は嬉しそうに笑顔で歌を歌っていました。私も一緒にハミングをしてフィレンツェに向いました。

バスを下ろされたことについてあの時は、バスの故障だと思っていました。フィレンツェまで、3キロ程度だったので歩いて帰ることになったのだと思っていました。

その数年後に、別の旅行会社の人と話したとき。ヨーロッパの現地バスツアーでは私がフィレンツェで経験したようなこと。珍しくないとお聞きしました。理由は下記の様です。

  • バス運転手の労働時間制限のため

カルチャーの違いと言えば、それまでですが、説明を受けた後でも、「本当ですか?」と、内心、思っていました。

  • お客よりも労働者の
    労働時間の方が優先されること

世界的な観光地で、お客がいるのに、バス運転手の労働時間制限の法に抵触するために、目的地に着く前に下ろされたことです。

そんなことは旅行の本には書いてありませんでした。ウルトラマンみたいにカラータイマーがあるのだという事実だけは知りました。

しかし、その何年か後に、日本でも高速バスの運転手の労働時間制限が厳格に法制度化されて、取り扱われるようになります。高速バスの規制緩和に伴って激安のバスツアーが増えて、バス運転手が過労状態となり大きな事故が連続して起きたからです。

国土交通省、総務省、厚生労働省が指導を強化して安全対策の徹底が図られます。ちなみに、自動車運転に伴う業務については労働時間の他に、「拘束時間での縛り」があります。

その後に、長時間労働の解消を巡り、働き方改革が施行されて36協定の罰則化などを経て、現在に至ります。

  • カラータイマーがあるのは
    ウルトラマンだけではありません。

36協定という法の基準があるという令和の常識です。ルールや基準は、どんな世界でもあります。古き良き昭和とバブルの時代の話は、もういいです。歴史から学ぶことは多いですがあの時代には戻れないし、時代は常に動いています。

まだ、「脱マスクの雰囲気」にはなっていませんが「全国旅行支援」も始まりますので、どこかに行ってみようかと考えております。

作成日:2022年10月11日 屋根裏の労務士

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