コラム Column

「災害時の備え・・・前編」

トンガ海域で大規模な海底火山噴出。日本に約5年ぶりに津波警報が発令されました。気象庁は16日14時00分に津波警報・津波注意報を全て解除しました。冷やっとしましたが、とりあえず一安心です。津波警報の発令に、あのトラウマの大惨事が蘇ってきました。
  • 東日本大震災

現在の自粛生活を余儀なくされているコロナ渦。事実上の行動制限をかけられている日常。コロナ渦もストレスで苦しいですが、東日本大震災の当事者対応に比べたらその比ではありません。

水攻めとメルトダウン。すべてを飲み込み破壊する津波の力。メルトダウンによる放射能漏れ。さらに、風評被害のトリプルパンチ。東北に拠点があるクライアントは過去の傷としてトラウマになって、心に刻まれているだけではありません。現在でも対応が続いています。

自然災害の多い日本。毎年、台風時期の水害。西日本に拠点があるクライアントは頭が痛いです。首都圏では甚大な自然災害が起きていません。首都直下型の大震災や富士山の噴火がいつ起きてもおかしくありません。

本社機能のある首都圏の人。東京は変化や競争も激しいため、緊張感があります。当然、本社にはコア人材を配置して想定外のイレギュラーな事態に対応ができるようにしてあります。

一方、甚大な自然災害については首都圏の人は、地方に比べて危機感はなく、平和ボケしている一面もあると感じております。自分の命に係わるような甚大な自然災害。首都圏の人は経験していないからです。そろそろ、首都圏でも甚大な自然災害が起きるかもしれません。

東日本大震災が起きたときに首都圏では帰宅難民が発生しました。問題となったのがトイレ不足でした。それを踏まえて、政府は下記のことを呼びかけていました。

  • 「各家庭に日常用のトイレットペーパーとは別に
     1か月分程度のトイレットペーパーの備蓄」

今回のコロナ渦ではネットでのデマ情報のため店頭ではトイレットペーパー不足になりました。ほとんどはフェイクニュースでトイレットペーパー不足になっていたと思います。中には東日本大震災の教訓を踏まえて、「政府からの1か月分の備蓄の呼びかけ」を思い出して、慌てて購入した人もいたと思います。

弊社のクライアントの経営者の方々は、用心深い人が多いので、「1か月分のトイレットペーパーの備蓄」は当然にしてあると思います。

災害が起きたら、自分が逃げる側ではなく、直接的に助ける側になる社会的使命があるクライアントもあります。

それでも、公務員ではないのですから、災害が起きた場合、まずは、自分の命を自分で守ることに全集中することになります。自分のことをきちんと出来る人が他人の世話を焼く資格があるのです。基本的な順番を間違えてはいけません。

  • 助かった自分の命の使い道として
    他人を全身全霊で
    助ける資格があるのです。

命の使い方。それが「使命」という意味です。自分が生き延びた後に。そして、自分の命を懸けながら。自己犠牲での命の使い方があるのです。

基本的な順番を間違えてはいけません。当然に、他人を助ける優先順位があります。普段、お世話になっている人から優先順位を上げて助けていくという選択。人間としてもビジネスとしても、当然のことなのです。

ボランティアをしたり、人類愛などの綺麗ごとを教える前に教えることがあります。

  • 自分が所属をした組織を愛して
    その組織に協力して
    その組織の発展に尽力することを
    倫理観を持って教えることです。

子供に人類愛などを教えること。百外あって一利なしです。身勝手でご都合主義の迷惑なモンスターをつくりだすだけです。

「1か月分のトイレットペーパーの備蓄」は災害時に自分が助かるだけではなく、結果的に、国の負担を軽減させて社会のためにもなるのです。

日本人は国を信頼していないのに国に過度な期待をしている一面があります。正直、国の方に期待されても国の方も困ると思います。現実的に国は助けてくれないし、助けることも出来ません。緊急時に国が脆いということは今回のコロナで分かったと思います。

  • 氷河期世代に、散々、浴びせてきた『自己責任』という言葉

散々、弱い者いじめで社会が都合よく使ってきた言葉。最近は使えなくなってきましたが、ベースは「自己責任」に決まっています。

日本は徴兵制もなく、自由な国なのですから。「自己責任」があって。「組織的な責任」があって。「社会的な責任」があるのです。「自助、共助、公助」の言葉はどれも重要かつ大切な概念であり、並存した考え方です。

「1か月分のトイレットペーパーの備蓄」だけではなく、ライフラインの確保の水や食料などの備蓄、防災グッズも備えておきたいです。次回、「災害時の備え・・・後編」でおすすめの防災グッズのケースの色から内容について取り上げます。

作成日:2022年1月17日 屋根裏の労務士

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