コラム Column

「アスリートの人達に、罪はありません」

梅雨が明けて、夏の季節になり、人事・総務部の繁忙期も終わりました。一方、コロナの対応には終わりが見えません。

東京は4回目の緊急事態宣言が発令されました。今年に入り、緊急事態宣言やまん防が出されていなかった期間を覚えていません。業種によっては、限界を超えています。国民も疲れて、疲弊してきています。

バッハが来日して、今週からオリンピックが開幕されます。コロナ渦の中でオリンピックの開催。国民の多くは、正直、下記のような気持ちでしょう。

  • 『もう、うんざり!』

アスリートの人達に、罪はありません。開催反対の民意はありましたが、それでも開催されてしまうのですから、バッハはともかく、アスリートの方々にはおもてなしの気持ちで受け入れてあげたいです。コロナ渦かつ緊急事態宣言下ですから、駆けつけることは出来ませんが・・・。

オリンピックの出場を目指して、命を削るような努力をして、ここまで来たのだと察します。当たり前ですが、子供の運動会とオリンピックは同じレベルのものではありません。

再延長や中止を含めて、バイデン大統領とも交渉などがあったか否かもきちんと報じられていません。建前上は、オリンピックと政治は切り分けられていることになっています。しかし、アメリカのテレビ局がスポンサーとなり巨額な利権に支配されるオリンピック。政治と切り分けられているはずがありません。

大衆を支配するのは、政治だけではなくスポーツやエンターテイメントも重要なのです。日本でも長きにわたり、大衆を支配する政治とスポーツは、事実上、あの2人によって支配されていました。

  • 自民党 元総理大臣 中曽根康弘

  • 読売のドン ナベツネこと 渡邉恒雄

中曽根さんと渡邉会長の二人。蜜月なのはあまりにも有名です。政治だけで大衆を支配するのではありません。大衆の心をわしづかみにして、大衆を熱狂させるスポーツの統治も支配者側には重要な仕事なのです。

アメリカであれば、MLB、NBA、NFLです。当然、その放送権を有する放送局は絶対的な権力者です。オリンピックのような国際大会を延期や中止にするのでも、スポンサーやキャンセル料の調整など。政治トップのアメリカ大統領の意向が大きいに決まっています。

バイデン大統領は、最後まで、同盟国の日本に、助け舟を出してくれませんでした。1カ月前のスイスで行われた米ロ首脳会談。米ロの大統領は東京オリンピックのことに関して、話題にもしてくれませんでした。

ソーシャルディスタンスをとるのでもコロナ渦でのグータッチでもなく、笑顔で米ロ大統領の握手会見。事実上、コロナは問題ではなく、東京オリンピック開催の合図のように見えていました。

日本の敗戦処理とソ連の参戦を決めたヤルタ会談のようにも思えてきて、腹立たしい気持ちになっておりました。米ロの大統領二人とも東京オリンピックに来賓として駆けつけてもくれません。東京オリンピックに関わろうとしてくれません。

五輪担当大臣なんて飾りだけのポジションで、機能しているように思えません。そもそも、内閣に五輪担当大臣を置いていること自体が政治とオリンピックが密接に関係しているということです。

五輪のために次々と特例ルールを繰り出して、もはや感染対策は形骸化してきました。国民からは強い憤りの声が上がっている状況です。色々なことが起きていますが、アスリートの人達に、罪はありません。既に日本に来て頂いている状況で中止に出来るはずがありません。

緊急事態宣言下の中で、静かに盛り上がり、日本中でテレビの前で巣ごもり観戦をして、これ以上感染拡大をさせずに、早く、終わって欲しいです。

作成日:2021年7月19日 屋根裏の労務士

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